ドクターズインタビュー
山陽電鉄本線「山陽須磨駅」とJR神戸線「須磨駅」から徒歩すぐの場所にある『かずまデンタルクリニック』は、2025年9月に開業した歯科医院です。一般歯科からインプラント治療まで幅広く対応し、丁寧なカウンセリングと確かな診断を重視した治療方針が特徴です。
今回は多賀一真(たが かずま)院長に、インプラント治療への考え方、診療で大切にしていること、患者様への向き合い方などを伺いました。
歯科医を志した背景と、インプラントに惹かれた理由

先生が歯科医を目指されたきっかけと、
インプラント治療へ注力する
ようになった経緯を
教えてください。
歯科医を志したのは、父と兄が歯科医だったという家庭環境が大きなきっかけです。ただ、最初から歯科医だけを目指していたわけではありません。学生時代は柔道に打ち込み、途中で獣医になりたいと考えた時期もありました。ですが、当時お世話になっていた獣医の先生から「本当に大変な仕事だから、人の医療の方が合っているかもしれないよ」と助言をいただき、医療職をより現実的に意識するようになりました。
その後、医学部と歯学部の両方に進める状況になったタイミングで家族と話し合い、「力を合わせて地域医療に貢献できるのでは」という思いが決め手となり、歯科医師の道へ進むことを決めました。
もともと図工や工作のような“ものづくり”が好きで、大学の実習でも手を動かす工程に魅力を感じていました。特に、入れ歯づくりは携わっていく中で楽しさを感じていましたね。一方で、入れ歯では補いきれない限界も見えてきたことから、「インプラントという選択肢がなければ救えない患者様がいる」という実感を持つようになり、インプラントも専門的に学ぶようになりました。
勤務医時代には、インプラント治療で多くの症例を扱う先生のもとで経験を積みました。その中で「治療計画は一つのやり方に固めすぎず、もっと柔軟でありたい」という自分自身のスタイルがはっきりしてきました。良いところはしっかり吸収しながらも、患者様ごとに治療の適切解を探す“オーダーメイドの診療”が自分には合っていると感じたのは、この時期の学びが大きいと考えています。
難症例・骨が少ないケースへの治療方針

骨が少ない、持病があるなど、
難しい症例の場合の
治療判断について教えてください。
インプラント治療で難しいのは、骨が極端に少ない方や、糖尿病など全身疾患が十分にコントロールできていない方です。糖尿病が悪化していると定着に問題が出やすいため、その場合はまず健康状態を整えていただき、すぐにインプラントに進むことはしません。一時的に入れ歯で過ごしていただき、その間に体調を整えるなど、無理のない計画を提案します。
骨が少ない場合にも、まずは“できる限り負担の少ない方法”を優先します。近年は低侵襲で対応できるケースも増えており、身体への負担を抑えた治療が選択できるようになってきています。大きな処置が必要かどうかは、患者様の状態・生活背景・治療への希望を含めて慎重に判断し、無理のない形で治療計画を立てています。
治療する側が良かれと思っても、患者様の生活に無理が生じてしまえば意味がありません。インプラント治療は“医師主体”でも“患者様主体”でもなく、同じゴールを共有できるかどうかが何より大切だと考えています。
インプラントを長く使うための“メンテナンス哲学”

治療後のメンテナンスは、
どのような考え方で取り組んでおられますか?
インプラント治療は「入れて終わり」ではなく、治療後のケアが重要です。私が印象的だったのは、恩師の先生が話していた「インプラントは大切なブランドバッグのように丁寧に扱うもの」という例えです。非常にわかりやすく患者様にも伝わりやすいため、私もよく引用させてもらっています。高価なバッグを日頃から丁寧に手入れするように、お口の中に入っているインプラントも日常のケアが長持ちの鍵になります。
治療後のメンテナンス指導は、仮歯の段階からスタートします。当院では共に働くスタッフも、インプラントメンテナンスについて専門的な知識を持っています。患者様一人ひとりに合わせたケア方法を、チームで丁寧にお伝えするようにしています。
また、当院では半年に一度のメンテナンスを基本とし、条件を満たす方には5年保証をつけています。「正しくケアできていれば、頻繁に通う必要はない」という考え方が根本にあります。体調やリスクに応じて間隔を調整しながら、一緒にインプラントを守っていくスタンスを大切にしています。
院内環境・設備と、安心して受けられる治療のための工夫

設備面や、院内づくりの
こだわりについて
教えてください。
インプラント治療において、CTによる精密な診断は欠かせません。骨の質や厚み、神経との距離、周囲の歯の状態を立体的に把握することで、安全で無理のない治療計画を立てることができます。光学スキャナー「トリオス」を使ったデジタルデータとの連携により、ガイドを用いた正確な手術にも対応しています。
一方で、院内づくりでは“怖さを感じさせない空間”を意識しています。チェアを詰め込まず一台ずつ広めのスペースを確保し、閉塞感のない環境を整えています。また、インプラント手術前には、ゆったり座れるソファで気持ちを落ち着けていただき、無理なく治療に進めるよう配慮しています。
親知らずの抜歯でも、できるだけ腫れや痛みの原因を減らすために、無駄に骨を削らない・組織を傷つけない低侵襲のアプローチを心がけています。接客業の方など、治療後の見た目が気になる患者様も多いため、その方の生活や仕事まで考慮した治療計画を立てるようにしています。
インプラント治療をご検討中の方へ

インプラント治療を迷っている方や、
歯科治療に不安を感じている方へ、
メッセージを
お願いします。
まずはどんな小さな悩みでも、遠慮せずに話してください。「しみるんだけど…」「見た目が気になる」「これって大したことじゃないよね?」といった相談でも大歓迎です。小さな疑問が治療のヒントになることは多く、患者様の気持ちを理解することが、より良い治療につながると感じています。
そして、そうした“会話を重ねること”を大切にしているからこそ、私は「お任せでお願いします」という言葉をそのまま受け取ることには少し慎重になります。任せてもらえるのは嬉しいのですが、治療のゴールを共有しにくく、患者様が本当に望んでいることが見えなくなってしまうからです。治療には必ず複数の選択肢があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。だからこそ、良い点も課題となる点もすべてお伝えし、納得しながら“一緒に”治療方針を決めていくことを重視しています。
相談だけでももちろん歓迎ですが、正確なアドバイスを行うためには、まずお口の状態を把握する必要があります。そのため最初に検査を行い、その結果を踏まえて患者様に合った治療方針を提案しています。インプラントは良い治療ですが、勢いで決めるものではなく、疑問を一つずつ解消しながら進めることが大切です。
「ちょっと気になるんだけど、相談していいのかな?」そのくらいの軽い気持ちで大丈夫です。どうぞ気兼ねなく来ていただき、一緒に適切な治療の形を見つけていきましょう。
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